動画を持つべきか
現在、とある学習サービスを企画・開発中。
企画自体は2013年に開始して、途中で一旦停止したのを昨年12月に再始動したもの。
本業のゲームの開発・運用があるので今のところこっちのサービスにフルコミットできるわけではないので、開発とディレクションを外部の方にお願いしている。
このサイトでは動画を投稿してもらうサービスなんだけど、この動画を自前で持つべきかどうかを昨日悶々と悩んだって話。
ざっくり2種類。
A:ユーザーにYoutubeに動画をアップしてもらって、そのURLをこのサービスで投稿してもらう
B:ユーザーには当サービスから動画をアップしてもらい、動画を自前でホスティングする
他の選択肢として、ASPを使うとかあるけど、費用がかかりすぎて厳しい。
企画の時点からAかBかずっと悩んでいるけど、考えるべきは以下。
Aの場合、システム側で持つのはYoutubeのURLだけなのでシステム構築は超簡単。
動画のアップロード、保存、エンコード、配信、プレイヤー…等を全部Youtubeに任せきれるからめちゃくちゃ手軽。
Bの場合、動画ファイルをアップしてもらったら、それを保存用にS3に転送して、SQSのキューにエンコード処理を突っ込んで、エンコードが終わったらS3に保存する。サービス側ではこの動画を再生するためのhtml5のプレイヤーを組み込む。
開発の流れはだいたい行けそうな感じはあるけど、手間とコストの面がヘビー。
元動画50MB、変換後10MBとして、
投稿動画1本3分のものが1万本したとしたら、
S3@東京の場合、保存するのに、(50+10)MB✕1万=60万MB=600GB
$0.0330 /GB ✕600=約2400円
データ転送(ダウンロード)は1万再生ごとに
1万回✕10MB=1000GB
$0.140 /GB✕1000=約1650円
変換はAmazon Elastic Transcoder使うとして、
標準解像度 – SD(720p 未満の解像度)1本当り
$0.017 /分✕3分=6円
1ヶ月で1000万再生とすると
S3ストレージ:2400円
S3転送:165万円
これが動画の変換、配信だけでAWSに支払う分だけでかかる。
ASPを使うとこの数倍はかかる。
今考えているビジネスモデルとしては初めて急にそんなに稼げないし、稼ごうと思わない。
そうなると、必然的にBは"まだ"選べない。開発的には選びたいけど、経営者としては選んじゃダメだろうと。
じゃ、Aかというと、AはAでまずい面も。
Aは何がまずいかというと、Youtubeにすべて任せてしまうと、Youtube側からロックされたら…という面が一つ。ニコニコ動画の初期リリース時もYoutubeをインフラとして使っていたけど、アクセスが集中したことでロックされてしまったというあれ。
ただ、これは人気が集中"出来た"からなので、まあ幸せな悩み。そんなに人気が集中していたら資金を投入できる覚悟ができるだろうからそれはまあいい。
それよりも気になるのは、Youtubeにしかコンテンツがない状態になると、コピーサイトが速攻作れてしまい、このサービスの存在意義がなくなってしまうこと。